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Art Basel 2015 -1

Art Basel はスイス北西武の都市、バーゼルで毎年6月に開催される現代アートフェアで、1970年に始まり今まで続いています。世界各国から300近いトップギャラリーが参加し、絵画、彫刻、写真、インスタレーション、メディアアートなどの現代アートの作品を出展しています。
アートフェアとしての規模はとても大きく、来場者も90,000人を超え、会場も広いため1日で回るのはかなり大変です。

Julius von Bismarck: Egocentric System / Art Basel 2015

入ってすぐに衝撃を受けたのは、Julius von BismarckのEgocentric System。円形の円盤の上で人が日常生活をしていいます。この円盤は傾いているので当然滑り落ちそうに思えるのですが、この円盤は等速度で回転しているため遠心力と重力が打ち消し合って、円盤の面に対して垂直方向の力を生み出しています。
机の上のコップをよく見ると、水面が地上と同じように机に対して水平なのがわかります。

Shilpa Gupta : UNTITLED (ROCK) / Art Basel 2015

インドの女性アーティストShilpa GuptaのUNTITLED (ROCK)、無数のマイクが逆配線され、その巨大なオブジェからサウンドを出力するインスタレーション作品。インピーダンスの問題はありますが、原理はヘッドフォンと同じなので、マイクに音声信号を転送すれば音が再生されるわけですが、これだけのマイクがまるで細胞のように集まり一つのオブジェクトになっているのは圧巻です。

John Cage : River Rocks and Smoke 04/12/90 #3 1990

現代音楽の作曲家というか、思想家John Cageの作品、川、石、煙、自然界の偶然性に魅了されたCageならではの作風。

Jeppe Hein : 360 Illusion III, 2007

巨大な鏡が360°回転して鑑賞者を映し出すキネティックアート作品。この鏡は90°で直交しているため、通常の鏡とは左右上下が逆になり、方向感覚を失います。

PE LANG : Moving Objects No.4

スイスのアーティスト、ペ・ランはミニマルキネティックアートの作家で、繊細な工業的ミニマリズムの中に潜むを美を再発見させてくれる。
左右を行き来しているリングが、まるで素通りしているのかのように思えてくる。

JACKSON POLLOCK : Untitled

抽象表現主義のポッロックの作品、ドリッピングのイメージが強かったので、こういった作品がとても新鮮に感じました。

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